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破天荒による飛行機の欠航で得た、家族とのかけがえのない一日

  • 2018年3月4日
  • 2018年3月4日
  • 日記
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家の玄関を開けても誰も居ない。

ついさっきまで妻と子供達が居た家は、ぽっかり空いた穴のように、どこか寂しさがあった。

 

先ほど、私は、東京から700キロメートル離れた場所にある妻の実家に、妻と子供達を預けてきたのである。

つまり、妻の出産後による里帰りである。

 

妻の実家に行く前日、飛行機の欠航という思わぬ足止めに遭った。欠航という事実だけをみると、「時間の無駄」という感想にしかならない。

しかし、その結果、子供達とゆっくり過ごすという事実をプラスにすると、貴重な時間を得ることができたといえるのだ。

 

 

里帰りの理由

里帰りになった理由は、数週間前に生まれた子供達(双子)が、病院から家に戻ってきたのである。それから妻は、いままで以上に忙しくなりキャパを超えてしまった。

 

私は、仕事の帰りが遅く家に着くのが、いつも夜11時を越えていることが多かった。平日、私は子供の面倒を見る時間がなく、ずっと妻一人で見てきた。

 

妻一人で3人の子供を見るのは、困難だった。だから、半年間、里帰りすることになったのだ。

 

妻を見送ろうとしたら思わぬトラブル

 

前日、5時頃起きて羽田空港に向かう。

羽田空港で暴れまくる子供達をよそに、飛行機に乗る時間を待つことにする。

 

ここで思わぬ情報が、空港のアナウンスから流れた。

「~行きの飛行機は、悪天候のため欠航になりました」

 

それを聞いたとき、「いったい、何のためにここまで来たんだー意味ない!」と嘆いた。遅い時間の飛行機なら飛ぶのではないか?そんな希望を持ち、飛ぶかどうかもわからないまま、空港でそのまま8時間を過ごした。

 

何もしない8時間は、とても苦痛だった。

ただ、椅子に座っているだけだから。子供が好き勝手に動くから、その監視もしなければならない。

 

 

やっとの思いで8時間が経過した。

もしかしたら飛ぶかもしれないと思っていた飛行機も「欠航」になってしまった。

 

そのときは、

「いったい何のために高い交通費を払って空港まで来たんだ!」と怒り憎しみに満ちていた。

 

その日は、そのまま家に戻った。

 

家に戻ることにより、あるものを得るものができたことを実感した。

 

得るものとは、家族との時間だった

 

里帰り前日、仕事のため家に帰ったのが朝方1時だった。

 

妻と子供達は寝ていて、落ち着いて話す時間が無かった。

さらに、前々日は会社に泊まる羽目になり、妻と子供の顔すら見ていないのだ。

 

明日には里帰りしてしまうというのに、まったく会話できないとは。

 

欠航によって家に戻ることにより、子供達と過ごせる時間が1日増えた。

これまで、子供と過ごせるのが休日(休日も仕事があることが多く、1日中休んだことがないのだ)のみだったため、生まれたばかりの子供達をやっと落ち着いて抱くこともできたのである。

 

兄にあたる子供とは、一緒にお風呂に入ったり、2年前に買ったおもちゃで遊んだりして過ごした。遊んだ時間は、貴重なものだった。

 

飛行機の欠航により、思わぬ貴重な1日を得ることができたのである。

これまでの人生の中で、もっとも子供たちと過ごした一日になるでしょう。

 

妻と子供達は、半年間、里帰りだ。

おれは、その間は一人になる。

 

里帰り当日

 

翌日、羽田空港から飛行機に乗って実家があるところに向かう。その日は、出発地、到着地ともに天候は良く、飛行機の運航に支障が無い。

空港に着いたら、チェックインを済ませ飛行機に乗った。

 

私も生まれたばかりの子供を抱えた。泣く子供にあたふたしながら、離陸から1時間後、妻の実家近くの空港に到着した。

 

私が抱いていた赤ちゃんは、泣き出したら、とりあえずミルクを飲ませれば良いから、比較的楽だった。

 

実家の家族が出迎えてくれた。家族に妻と子供達を預けた。

 

妻と子供達を妻の実家に預けた後、私は、その日のうちに東京行きの飛行機に乗り、東京に戻った。

 

これまでと違うことは、家の玄関を開けても誰も居ないこと。

ついさっきまで妻と子供達が居た家は、ぽっかり空いた穴のように、どこか寂しさがあった。

 

昨日の欠航は、思わぬところで子供達との貴重な時間を与えてくれた。

だから、今は欠航があって良かったと思う。

 

妻達が里帰りしている間は、どのようにして過ごすか?

まずは、家の掃除である。

 

仕事以外の時間は、人生に役立つことをしながら過ごしたいね。